ドリッパーの穴の数による違い

コーヒーの粉をペーパーフィルターに入れ、ドリッパーにセットしてお湯を注ぐ。
この一連の作業の中で、
美味しいコーヒーを淹れるために気になるのが『ドリッパー』の存在。
材質や形などメーカーによって様々な種類があります。
そんなドリッパーについて、こんな会話の件からよく同じご質問をいただきます。
初めてご来店頂いたお客様には「粉に挽きますか?それとも豆のままにしますか?」
と質問させていただくのですが、
そのご返答に「粉でお願いします。あ、一つ穴用で。
とおっしゃられる方が結構いらっしゃいます。
ドリッパーの穴の数を教えていただいたお客さまには、
続けて『一つ穴と三つ穴ってどっちがいいんですか?』
とよく聞かれます。
確かにこれって気になりますよね。
この疑問にお答えします。
まず製造メーカーによって穴の数が違います。
一つ穴はドイツ製の「メリタ」。三つ穴は日本製の「カリタ」です。
howto-paper01.jpg
《メリタ製の一つ穴ドリッパー》
howto-paper02.jpg
《カリタ製の三つ穴ドリッパー》
よく似た名前なので混同しそうですが、、
両社はこの穴の数にプライドを持っています。
ちなみに二つ穴のドリッパーもあります。
これは日本製で三洋産業という会社が作っているものです。
この穴の数の違いが味にどう影響するかですが、
ドイツ製メリタの一つ穴は、ヨーロッパ仕込みの深煎りの豆に合うドリッパーです。
浅焼きの珈琲の粉は目詰まりしやすいので、
酸味や甘みのある珈琲をドリップするには一つ穴は向いていません。
これはヨーロッパの水が硬水なので、浅焼きの軽い珈琲は馴染まないため、
目詰まりするような粉をドリップする必要がないので一つ穴が主流になっています。
本場の深煎りの苦いコーヒーをドリップするには向いていると言えます。
ちなみに注湯は基本的に1回で行うことを想定して作られています。
日本製のカリタの三つ穴は、
浅焼きの珈琲にも対応したドリッパーになります。
日本の水は軟水なので浅焼きから深焼きの珈琲が幅広く楽しめる国なので、
それにあったドリッパーが開発されたのです。
1杯の珈琲を数回の注湯でドリップするイメージで作られています。
コーヒーの粉なら何でもOKの日本製の三つ穴。
一つ穴は深焙煎向きのドリッパーと覚えてください。
2つ穴は・・・その中間なのでしょう。
ちなみに「メリタ」は旧西ドイツのメリタ夫人が考案したドリッパーだそうです。
[カメヤマ珈琲HPのTOPに戻る]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です