『生コーヒー』と『普通のコーヒー』の違い

日頃、私たちが飲んでいるコーヒーですが、
どのような経緯を辿って飲まれているか意外と知られていません。
直接身体に入るものだし、日に何杯も飲むなら知っておいた方がベター。
これを知れば、
なぜ私が生産性を土返して、注文後焙煎にこだわっているか、
また、これだけ飲み物の名前に「生」がつく時代に、
コーヒーにそれが無い理由も知っていただけると思います。
ほとんどのコーヒーは以下のような流通経路を経て消費者に飲まれています。
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コーヒーの木からコーヒーチェリーを収穫

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収穫した国で焙煎。
ほとんどのコーヒー飲料メーカーは、
地価と人件費にメリットが多いので
現地に自社農園と自社焙煎工場を持っています。
外資系カフェは自国で焙煎しているケースもあります。

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出荷するまで焙煎した豆を倉庫で保管。

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日本に向けて出航。単価が低いので空輸はまずありません。
コーヒーの産地は日本から離れている国が多いので、
約2ヶ月かけて約7割が神戸、約3割が横浜に荷揚げされます。
また、焙煎すると水分が飛び軽くなるため、生豆を輸送するより安く大量に運べます。
ちなみに出航する港の名前をコーヒーの名前につけている豆もあります。
(ex:サントス港、モカ港など)

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神戸港・横浜港の倉庫で保管。

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それぞれの企業が有する倉庫に運ばれます。

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コーヒー飲料メーカーの倉庫で保管されます。

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各メーカーの工場に運ばれ、粉に挽いたりパッケージ詰めの加工を行います。

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出荷の出番を待ちます。

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販売先に輸送。

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カフェに納品されます。
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スーパーに納品されます。
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オフィスに納品されます。

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ようやく消費者の手に。
焙煎されてから一般消費者の口に入るまで、
どれだけ時間が経過していると思いますか?
最短でも3ヶ月。通常で半年。
コーヒーが酸化するのは焙煎してから2週間。冷凍保存で1ヶ月。
それを考えると、国内で流通しているコーヒー豆のほとんどが酸化しています。
だから私は生豆しか店頭に陳列せず、
ご注文を頂いてからその分量のみ焙煎して当日出荷。
酸化前のコーヒーをお届けすることにこだわっているのです。
ちなみに当店の場合は、
【ご注文⇒生豆を計量⇒焙煎⇒グラインド(粉に挽く)⇒出荷】
この作業を1日で終わらせます。
そこで私は酸化前のコーヒーを『生コーヒー』と命名しました。
私が勝手にそう呼んでいます。
コーヒーに『生』があるなんて聞いたことがないと思いますが、
それはこの流通経路を見ると分かるように『生』と呼べない理由があるからです。
言えても『挽きたて』。
酸化した豆を『挽きたて』で飲んでも「酸化したコーヒー」です。
ラップでチンしたご飯より、炊き立ての方が美味しい。
コーヒーも同じ。
焼きたてのコーヒーを『生コーヒー』と呼ぶムーブメントを
この小さい店で起こせたらと思っています。
その考えに賛同していただいた当店の卸し先のカフェでは、
メニューに【生コーヒー】と載せてくれているお店もあります。
このブログを見て下さった方もご協力いただけると嬉しいです。
広げよう『生コーヒー』の輪!
『あなたのコーヒーは「生」ですか?
それとも「普通のコーヒー」ですか?』

そんなCMが打てればいいなぁ~
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